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2008年3月22日土曜日

ローマ字教育と『知的生産の技術』と国語国字問題

知的生産の技術 (岩波新書)


読んでよかったです。

いわずと知れた名著であり、アマゾンでもかなり売れているこの著書。
数多くの書評が存在するので、ここでは敢えてマニアックな部分について記述する。
これは、梅棹氏が本書の中で言うところの、「おもしろいところ」の記述(6章参照)という方法にほかならないのだが。

さて、私にとって「おもしろかった」部分は、7章の国語国字改良運動のくだりである。
明治時代の昔から、日本語の書き言葉をローマ字やカナ文字にしようとかいう論争が繰り広げられていたというのは、初耳だった。結局これらの運動は、qwertyの法則には勝てなかったのだけれども。

このくだりを読んでいる際に、実は日本人ってみんなローマ字が読めるじゃないかという事実に思い至った。いつの間に習ったのだろうと気になって、教師の友人に聞いたところ現行の指導要領では小学4年生で習うとの事。
全く覚えていなかった…。

それはさておき、いつからローマ字教育が行なわれるようになったのかを調べてみた。
当初は、米国教育使節団報告書にあるように日本語の表記法自体を変えてしまえという要求があったようですが、それは通らなかった。結局、ローマ字教育は昭和26年から始まったようである(出典不明)。

国会議事録検索システムで「ローマ字教育」で検索してみたところ、昭和22~23年の文教委員会では10回以上議題になっていた模様。

さらに、
訓令式=小学校教育
ヘボン式=中学校教育
というように何故か異なる方式のローマ字教育が行なわれている(いた?)ようである。

例えば前者では tya tyu tyo
    後者では cya cyu cyo    のように微妙に異なっている。

なにゆえこのような意味不明なことを…。

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